2010830 ランダム
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第9話 人類の切り札(後編)

第9話 人類の切り札(後編)

ミサトとシンジがお約束の漫才をしている間も、エヴァは使徒と戦い続けていた。
使徒に組み付き、押し倒そうとするエヴァ。
しかし、動きに精彩が無く簡単に跳ね返されてしまう。

「いけない!やっぱり重傷のレイでは無理だったのよ!」

思わず叫ぶミサト。

「レイって言う人がアレに乗ってるんですか?」

「そうよ、あなたと同い年の女の子、しかも重傷を負ってるのよ。」

「これが父の仕事ですか?」

「そう、人類を守る大切な仕事!私たちネルフはそのためにいるのよ!」

「重傷の女の子を戦わせて自分たちは見ているだけだなんて、あなた達は恥ずかしいとか情けないとか思わないんですか?」

「仕方がないのよ。エヴァは、選ばれたチルドレンにしか動かせないから。」

「どうしてですか?」

「わからないわ。でも、エヴァはパイロットを選ぶのよ!
そして選ばれた子供達はまだ、世界中に3人しか見つかっていないの!!」

「選ばれた子供しか動かせない欠陥兵器・・・・・・・・・。」

「なんか、言った~?!」

「いえ、お約束だな、と思って。」

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そんなやりとりをしている間も、エヴァ(レイ)は必死に闘っていた。
しかし、戦闘によって身体にかかるGによって傷口は開き、苦痛を増す。
使徒の攻撃によるエヴァのダメージがパイロットにフィードバックし、元々重傷だった彼女の身体からは力が抜け、意識が遠のきそうになる。

「今のうちに、本部に避難するわよ!」

「分かりました。」

本部基地のカートレインにトライチェイサーを乗せながらシンジは、ナツキに優しく話しかけた。

「もう、大丈夫だからね。ここで傷の手当をして貰えるよ。」

その時、背後で轟音が響き、エヴァがうつ伏せに倒れ・・・・・・、やがて、動きを止めた。
倒れたエヴァの後頭部付近が開き、パイプ状のモノが出てくる。

「エントリープラグを強制排出?!なにやってんの?!こんな状況で出したらレイが!!!」

「この子を頼みます。」

叫ぶミサトに短く告げて、シンジはエヴァに向かって駆けだしていた。

 続く


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