第9話 人類の切り札(後編)第9話 人類の切り札(後編)ミサトとシンジがお約束の漫才をしている間も、エヴァは使徒と戦い続けていた。 使徒に組み付き、押し倒そうとするエヴァ。 しかし、動きに精彩が無く簡単に跳ね返されてしまう。 「いけない!やっぱり重傷のレイでは無理だったのよ!」 思わず叫ぶミサト。 「レイって言う人がアレに乗ってるんですか?」 「そうよ、あなたと同い年の女の子、しかも重傷を負ってるのよ。」 「これが父の仕事ですか?」 「そう、人類を守る大切な仕事!私たちネルフはそのためにいるのよ!」 「重傷の女の子を戦わせて自分たちは見ているだけだなんて、あなた達は恥ずかしいとか情けないとか思わないんですか?」 「仕方がないのよ。エヴァは、選ばれたチルドレンにしか動かせないから。」 「どうしてですか?」 「わからないわ。でも、エヴァはパイロットを選ぶのよ! そして選ばれた子供達はまだ、世界中に3人しか見つかっていないの!!」 「選ばれた子供しか動かせない欠陥兵器・・・・・・・・・。」 「なんか、言った~?!」 「いえ、お約束だな、と思って。」 NEON GENESIS EVANGELION Vol.02-DVD-〔送料無料キャンペーン中〕 そんなやりとりをしている間も、エヴァ(レイ)は必死に闘っていた。 しかし、戦闘によって身体にかかるGによって傷口は開き、苦痛を増す。 使徒の攻撃によるエヴァのダメージがパイロットにフィードバックし、元々重傷だった彼女の身体からは力が抜け、意識が遠のきそうになる。 「今のうちに、本部に避難するわよ!」 「分かりました。」 本部基地のカートレインにトライチェイサーを乗せながらシンジは、ナツキに優しく話しかけた。 「もう、大丈夫だからね。ここで傷の手当をして貰えるよ。」 その時、背後で轟音が響き、エヴァがうつ伏せに倒れ・・・・・・、やがて、動きを止めた。 倒れたエヴァの後頭部付近が開き、パイプ状のモノが出てくる。 「エントリープラグを強制排出?!なにやってんの?!こんな状況で出したらレイが!!!」 「この子を頼みます。」 叫ぶミサトに短く告げて、シンジはエヴァに向かって駆けだしていた。 続く |